虫歯が初期でも削るの?処置の基準と進行度による違い
虫歯が初期の段階であっても削るべきかどうかという判断は、歯の状態や虫歯の進行度によって異なります。
一般的に虫歯の初期とはエナメル質に限局した「初期う蝕」のことであり、この段階では痛みもなく表面の白濁やごくわずかな変色が見られる程度です。
このレベルの虫歯は正しい歯磨き習慣やフッ素塗布によって再石灰化が期待できるため、すぐに削る必要はないと判断されることが多いです。
しかし虫歯がエナメル質を越えて象牙質に進行しはじめると、再石灰化だけでは対処できず治療のために削る処置が必要になる場合があります。
この判断は視診に加えてレントゲン検査などを行い、歯の内部構造や進行具合を確認することで行われます。
削るという処置は確かに歯の組織を失うリスクを伴いますが、虫歯の進行を止めるためには必要不可欠なこともあります。
ただし最近ではMI(ミニマルインターベンション)と呼ばれる考え方が重視され、虫歯が初期であればできる限り削らず予防的な処置にとどめる方針をとる歯科医院も増えています。